今日の一冊 036

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)

読了。
中々読み応えのある一冊だった。
ある日突然生まれた二つの平行世界で話が進んでいくという仕様。
二つの世界では、登場人物は一緒だが人物の配置が微妙に異なってたりする。
で、日常生活に次第に矛盾が生じていく。
キーワードは「記憶操作」


サイエンスっぽいところとか「変身」、「分身」なんかと近いかもしんない。
氏のこの手の作品は実によくなじむんだよね。


平行世界の描写は良いんだけど途中から、「あれ?これどっちの世界だっけ?」とちょっと混乱。
章の途中から世界が変わったりして、この辺少し不親切かもしんない。
まあ、注意して整理しながら読めば分かるレベルだけど。
途中から何となく結末が読めたけど、やっぱり最後の最後でどんでん返しが。
ラストはさらっと書いて、読後の爽快感は相変わらずの仕様。


とりあえず結論としては
「主人公は鬼畜な最低野郎で腹を切って死ぬべき、女も優柔不断すぎ」
ってことですね。
親友可哀想杉です。
話としては面白かったけど主人公にあんまり共感できない作品でした。
75点ってところかな。