今日の一冊 005

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)


萩原タンのデビュー作。
230ページ程度と、かなり少なめの分量。


東北の寒村が、東京の零細広告社に村おこしの仕事を依頼するところから始まる。
名物も何にも無い村。
広告マンの主人公らが、無理矢理ひねり出した作戦は、「恐竜ウッシー」。
その作戦に巻き込まれる村人、マスコミ、世間の反応が何とも言えない。
村人達の純粋さ、素朴さと広告社の人間の癖がいい感じである。
基本的にはユーモア小説なんだけど、最後にはじーんと来るエピソードもあったりと要点は押さえてる。
もう読みやすかったので、ほとんど一気に読んでしまったよ。



それはそうと、安定感抜群の萩原タンだけど、直木賞逃したのは全く残念である。