今日の一冊 049
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 文庫
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書店うろついてて新刊出てたので衝動買い。
なんつーか、フィーリング?
これまたバリバリの社会派小説。
なじむ。
1985年の日航機墜落事件がベース。
当時、群馬の上毛新聞記者だった作者だけに期待される。
作者と同じく北関東新聞社の中年記者、悠木が主人公。
生涯一記者を貫こうとしていたものの、日航機墜落事件限定のデスクに任命される。
この主人公がまたいい。
上司でもお構いなしに自分の意見をしっかりと言ってのけ、やってのけるところとか。
「さすが悠木だ。(中略)あこがれるゥゥ!!」って感じ。
なんか東西新聞社の山岡と被る。あんなにグータラじゃないけど。
あと、事件を追う新聞社内部の緊迫感、殺伐さがひしひしと伝わってきた。
刺すか刺されるかという雰囲気。
新聞社の内部事情が結構詳細に書かれてて、へーと思ったり。
ちなみに山登りの話はあんまり出てきません。
主人公の過去と未来を繋ぐ役割をしているくらいかな。
事故という結構暗くなりがちな内容だけど、そんな感じは微塵も感じさせず一気に読み切るおもしろさだった。
ラストもすっきりしてたしね。
オススメ出来る一冊。
92点。
「下りるために、鳴くんさ」(立K E二談) (本文より引用)